平成18年度に入りいくつかの行政提言とその実験が行われており、京都市の具体的で積極性の富む姿勢には賛意を送り、当会は協力を惜しまないものであります。 さて四条通りの歩行者部分を拡張するため、周辺の交通規制を行うことを旨として今秋(10月)には交通実験が開始されることとなり、当会もこれを受け積極市政を支える心積もりをしています。大きな都市交通を考える出発点となるこの試みに対し当会は及ぶ限りのご協力をと考えていますが交通実験の実施に伴い補完的な提案を具申いたします。
自動車と合わせて自転車はどうするか。駐輪場を開設して不法駐輪対策が講じられているようです。併行して問題にあげられているのは数十年来刻々低下している自転車運転マナーの劣下です。無燈、三人乗り、走行中の携帯電話の使用など。とり分け危ないものは繁華街の歩行者専用道路内での走行です。
行政の迷惑防止条例の適用、アーケードのスピーカーによる商店街からの注意、歩行者は掌を上げる「チョット待ッテ」運動などでマナーの改善ができるのではないか。全国に先駆けて京都より自転車運転マナーの改善を図ろうではないですか。
自動車交通についてひとこと。交通実験では細街路を利用する通過車輌が遮断されることになります。これにより中心部を南北へ東西へ通過する車輌はすべて主要道路に向かうことになり、主要道路の混雑渋滞が予想されます。現状と比べて渋滞度がどの位増えるのか、そのアイドリング時の排ガス量はどの程度か。京都議定書を持つ地元京都市民にとっては重大な関心事であり、これは実験の主要な事項です。
やって見ないと解らないことは今後とも増えるかもしれません。いたずらに反対する人の数が減り、市が描く長期ビジョンがただしく市民の理解を得るグラウンドづくりが肝要です。行政と市民の間にキャッチボールが続けられれば、問題に良い解決策が生まれてくる。私達はその観点に立ち市政に協力する市民団体です。
京の三条まちづくり協議会 会長 有本嘉兵衛