開催のお知らせ
◆課題背景と目的
京都には地域資源として注目すべき多くの近代建築が存在しているが、社会的関心は、寺社や京町家のほうに向いており、近代建築は相対的にそのステータスが低い。西洋風建築はまだしも、モダニズム以降の建築となると、一般にはほぼその価値を認識できていない状況である。そのため、その所有者に建物に対する誇りと責任を持って保全する意識が生まれにくく、また、それを行政および民間団体が支える仕組みもほとんど存在していない。世代間継承にかかる問題も含め、結果、貴重な地域資源である近代建築の消失が徐々に進行している現状である。
一部近代建築愛好家による活動は見られるものの、近代建築にかかる課題解決に取組む包括的なネットワークはほぼ存在していない。これらの課題解決のため、将来的に、近代建築のオーナーズネットワークを形成し、課題の抽出、保全・活用についての情報共有を進めるとともに、所有意義の向上を目指す。加えて、一般市民への社会的関心を高める活動を並行して行うことで、近代建築を通したまちの賑わい創出、ブランド化につなげ、近代建築の支援体制構築への機運醸成を目指す。
近代洋風建築が集積する三条通では、秋季の一定期間を『近代建築WEEK』と位置付け、シンポジウムに加え、近代建築ツアーやラリー他、建築をまちに開き、市民が建築をまちの資源として楽しむことが出来る取組を進めてきている。これまでのシンポジウムを通し、三条通の近代洋風建築の魅力を「共有し」、「楽しみ」、「繋ぐ」ことについて検討・確認してきた。今年度はこれらが如何に地域に根差した取組みとなるかをテーマに検討する。これにはとりわけ重要文化財を擁する都市博物館としての「京都文化博物館」が、地域組織である「京の三条まちづくり協議会」とともに、本取組みにおける地域の中心的な役割を担っている意義は大きい。
◆主な事業について
1.シンポジウム
三条通の近代洋風建築群は建築されてから100年前後となるものが多く、三条通の顔としての景観を形成し、建築物としてのそれは、すでに三条通に根差した存在となっていると言えます。これらがさらに、近代洋風建築にかかわる人のつながり・活動、その資料の活用などを含めた地域資源として広く認識され、真に『まちに根差した』存在となるにはどのような取り組みが必要なのでしょうか。三条を含めた全国各地での取組事例からその可能性を探ります。
■実施概要
・テーマ:三条通の近代洋風建築群-まちにねざす-
・日時:9月27日(日)15:00開始 18:00終了
・会場:YouTubeにてオンラインライブ配信
http://bit.do/nezasu
9月27日(日)14:50になりましたら、配信URLへアクセスしてください。
安定したWi-Fi環境下で視聴ください。
何らかの理由で通信トラブルが起こる事がありますが、
その際の個別対応は出来かねますので、ご了承ください。
・申込:不要(定員なし)
・参加費:無料
■コーディネーター □笠原 一人氏 京都工芸繊維大学助教
■パネリスト
□桂 有生 氏 横浜市都市デザイン室
□綱本 武雄 氏 「プラモ尼崎城」発起人/イラストレーター
□北島 優氏 株式会社リビタ
□西村 佑一 京の三条まちづくり協議会事務局長
□村野 正景 京都文化博物館
2.近代建築ツアー 三条の近代洋風建築見て歩き
①通常版
・概要:一般の方を対象に、三条通の近代洋風建築の魅力を、その背景にあるまちづくり活動や一帯の景観形成とともに理解いただくための案内ツアー
※中京郵便局、文博、京王ビル、SACRAビルにて、内部訪問及び所有・管理者からの解説予定
・日程: 10月4日(日)午前の部9:30~・午後の部13:30~の2回実施
・事前レクチャー会場:ウイングス京都ビデオシアター
・案内人:京都府建築士会まちづくり委員会のメンバー
・定員:各10名(5名ずつ2班に分かれてまち歩き⇒例年の半分で実施)
・募集:WEBにて事前受付
※当日は受付にて申込者のお名前をお伝えください。
午前:http://bit.do/mitearukiam
午後:http://bit.do/mitearukipm
・参加費:無料
②子供向けワークショップラリー【近代建築探検隊】
地域の子供向けにミニレクチャー+写真を使った探索クイズ等で近代建築まち探検。自分の暮らす地域の資源について理解を深めることを目的として実施。
・対象:小学生
・定員:子供5名+その親⇒計10名
・日程: 10月3日(土)13:30~
・事前レクチャー会場:ウイングス京都ビデオシアター
・案内人:京都府建築士会まちづくり委員会のメンバー
・募集:WEBにて事前受付
http://bit.do/tanken
・参加費:無料
③特別ツアー【旧日本銀行京都支店のウラガワ】
文博の建物に絞って、普段は訪問できない個所を案内する特別ツアー。地下及び小屋裏、正面のマンションからの眺め?等。
・対象:一般
・定員:5名*4回
・日程:
10月2日(金)14時~、16時~ 10月3日(土)14時~、16時~の計4回実施
・会場:文博別館
・案内人:文博学芸員(村野)
・募集:WEBにて事前受付
10月2日(金)
14時~ http://bit.do/bunpaku-A
16時~ http://bit.do/bunpaku-B
10月3日(土)
14時~ http://bit.do/bunpaku-C
16時~ http://bit.do/bunpaku-D
・参加費:無料
3.スマホで三条 まちなみの変遷発見ラリー
・概要:昔のまちなみ写真に、同じ撮影位置から現在の状況を重ねて映し、比較できるスマホアプリ(メモリーグラフ)を利用したまち巡りラリー。期間中自由参加(カード配布とテント設置にて利用案内)。
※アンドロイド端末のみ対応のためiPhoneの方には下記4日間端末貸し出し
・日程:9月26日~10月4日の期間中随時開催。
(案内テント開設は土日の10時~17時)
・参加費:無料
・テント設置場所:土日の4日間文博前デッキ
3-1.スマホで三条
まちなみの変遷発見ツアー
・概要:メモグラにアップされている昔の写真の解説を交え、巡るツアー。
・対象:一般
・定員:10名(5名ずつ2班に分かれて実施)
・日程:9月26日(土)9:30~
・会場:案内テント前集合→使用法解説後まち歩きへ
・案内人:京都景観フォーラム及び建築士会まちづくり委員会メンバー
・募集:WEBにて事前受付
http://bit.do/memogra
・参加費:無料
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☆三条のまちづくりに関するご意見を、是非お寄せください。
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